今では野良友レギュラーメンバーの重鎮となった小春ちゃん。小春ちゃんはいつも何でもよく食べ健康で、避妊手術をした4年前から今まで一度も病院へ連れて行ったことがなかった。同じく野良友のクロロンは、その体は小春ちゃんの倍ほどあるんでないかいなと思われるぐらい大きいのだが、小春ちゃんより繊細で、今までに3回うちのベランダで民泊療養をしてもらったことがある。
昨日の朝、会社へ行く時に会った時は普通にご飯を食べ、少なくとも見た目では病気のようには全く見えなかった小春ちゃんが、今朝のご飯に全く興味がなさそうである。いつも快食の小春ちゃんには思えない、と不思議に思っていたら、なんと口からよだれがたくさん出ており、少しだけご飯を口にしたかと思いきや「ウェッ」と痛そうな反応をした。よく見てみると、やはり口の中がどうも痛そうな感じだった。これはいけない。今日仕事が終わったら獣医さんへ連れて行くことに決め、とりあえず仕事へ向かった。
13時に仕事が終わると速攻で帰宅し、ケージの用意をした。帰り道、ケージをどちらのベランダにセットしようかと実は悩んでいた。というのも屋外ベランダには今がシーズン真っ盛りだもんで、花やらレモンちゃんやらがいっぱい置いてあり、ケージを置くにはちょっと手狭になってしまう。寝室側にあるベランダは、うちのダンナが超ネコ好きの猫アレルギー持ちなため、ネコちゃん保護エリアとしては通常使用していない。が、彼は今息子とアフトポルに行ってしばらく留守である。から、もしかするとこちらのベランダにケージをセットするという手もあるな、と考えながら家に着き、屋外ベランダに行ってみるとなんと!!ハトが私の大切なゼラニウムの鉢植えを落としているではないかい!これで3度目である。巣を作ろうとスパイしに来ているのは知っとるんだ!無残に下に落ちたゼラニウムを救助していると、洗って干してあった私の白いスニーカーに、糞を落としやがっているのが目に入った!!
怒り心頭で、まあとにかくケージの用意をしようと棚に入れてあるクリアーボックスの蓋(プラスチックの蓋の代わりに簾素材の日よけを代用)をめくって私は我が目を疑った。ゼラニウムを落とし(しかも3回)、私の白いスニーカーに糞を落として尚且つ厚かましく、ベランダのサンにいけしゃーしゃーと未だに座っているこのハトの嫁らしきハトが、なんとこのクリアボックスの中に、まるで風呂にでも入っているように座っているではないかい!!
この瞬間、小春ちゃんの保護ベランダは、脳裏に走った「今に見とけよ」の言葉と共に、こっちのベランダに即決された。
誤解して頂きたくはない。私は決してハトが嫌いなわけではない。かつてこのベランダで、白ちゃんとクロちゃんと名付けられたハトのきょうだい2羽が巣立って行ったこともある。彼らのママ鳩はとても大人しい控え目なハトだった。この母子3羽を、悪いハトが巣を横取りしようとしたり、しかもまだ飛べない雛の2羽を、ママ鳩が留守の間に9階のベランダから落とそうとしていたこともあった。ダンナと私は交代で見張りをし、意地悪であっつかましいハトからきょうだいの雛を守るべく奮闘したこともあったのだ。その後白ちゃんとクロちゃんは無事巣立って行き、彼らを通して、ハトというのはとても賢いのだということを実感させてもらった。
話を小春ちゃんに戻そう。
待つのを覚悟で獣医さんに行くと、珍しく誰もいず、すぐに診察してもらえた。偶然小春ちゃんの避妊手術を4年前にしてくれたパヴロヴァ先生だった。
口の中の状態は悪く、抗生物質の注射とステロイドの注射を打ってもらい、これで2週間は効き目が持つとのことである。ノミ取の薬と、寄生虫の薬もしてもらい、柔らかい美味しそうな栄養の高い缶詰を買い、これ全部で69レヴァ(日本円で約6000円)。缶詰だけで18レヴァ(約1500円)だったから治療費は約4500円である。この獣医さんでは野良料金があるのだ。なんと親切なことだろう。
怖い思いをさせてしまったけれど、小春ちゃんは美味しい柔らかいペーストのご飯も食べて、ようやく落ち着いてきたらしい。
せめて何日か民泊療養して行ってちょうだいね。

