植物を育てることは決して上手ではないけれど、私は植物が好きである。なので庭が欲しいが、残念ながら今のところ庭はなく、何とか家の中と2つあるベランダで植物を育てている。1つのベランダには窓が付いているので、もう一方のベランダにいたメンバーも全部そちらに移動してもらった。おっとろちー極寒の冬がやってくるのでね。
今年の夏はきゅうりとミニトマトを作ってみた。なんときゅうりは「サカタ」という名の日本の種類だった。というか、お店のおばちゃんが「コレは日本の!」と言って私に薦めてくれたのダ。初夏になると近所の市場ではきゅうりの苗やトマトの苗が売られ始め、私も今年はどうしようか迷ったが、やはり種から育てる特有の面白さがあるので、大変だけれども種から植えることにした。
春から夏にかけてワクワクするベランダであるが、毎年一つの問題が発生する。それは、海に行っている間の水やりだ。たいていダンナのお父さんにお願いしておいて、何日かに1度家に立ち寄ってもらうのだが、お父さんとお母さんが海に行く時期が我々と重なったりする時もあるので、毎年自家製給水装置を作るのが何とも大変なのである。庭ならいっそ自動で給水する方法はもっと簡単のようだが、ベランダとなるといささか厄介だ。この夏は2週間の留守、しかもそのうちの1週間はじいちゃん、ばあちゃんも海に行く日が重なった。しかも8月。絶望的状態である。きゅうりなんて毎日どれだけ水を欲するか目の当たりにし、絶望的感情を飲み込みながらペットボトル自家製給水機にいそしんだのであった。
私の執念が届いたのか、あの灼熱の8月を、きゅうりとトマトは何とか乗りきった。きゅうりは、やはり若干干からびてはいたが、それでも予想をはるかに上回る状態だった。
ところで我が家の植物メンバーの中には、アナナスちゃんとレモンちゃんがいる。アナナスというのはブルガリア語でパイナップルのことであり、アナナスちゃんはその名の通りパイナップルである。このアナナスちゃん、実は私たちに食べられた後のゴミとして、一旦はゴミ箱に捨てられたパイナップルのヘタなのダ。最近はそういういわゆる再生野菜などの仕方もユーチューブで目にするため、ふと思い出して試してみたところ、すんごい生命力で、どんどん根っこが生えてきた!去年の春だったか夏だったかに捨てられそうになっていたパイナップルのヘタは、鉢の植え替えを今まで2回終え、更に大きく成長している。

そしてレモンちゃんは、またしてもその名の通りレモンなのであるが、これまた私たちに食べられた後のレモンから採れた種から育ったレモンちゃん達である。1号から4号までいる。今年で3年目になったレモンちゃん達は、しかしまだ果実をつけたことがない。育て方が間違っているのか、ふむふむ、ちょっと手入れが必要なようだ。前述の「サカタ」のおばちゃんが、とある肥料を薦めてくれたので、それを試してみようと思っている。
さてこのレモンちゃん、確か種を12粒ぐらい(?)だったかなあ。。。種の表面についたぬるぬるを取って、水でしめらせたティッシュペーパーで包み、サランラップを巻いて冷蔵庫でどのくらいの時間だったか定かではないが眠らせたところ、何と立派に芽が出てきて、結局順調に育ってきたのがこの1号から4号である。

ただ心配なことに、このレモンちゃん1号と2号に、なんとか言う虫がついてしまい、この虫のせいで葉っぱがベタベタと甘いものをこぼした後のようなネバネバの状態になってしまった。「サカタ」のおばちゃん曰く、葉っぱのネバネバは、このなんちゃら虫の排泄物らしく、これ用の薬を出してくれた。早く元気になあれ、レモンちゃん!
そして我が家には、小さい小さい松の赤ちゃんがいる。今年の早春にソフィア近郊のスキー場で有名なボロベッツという山に、スキーではなく単なる散歩に行った時、地面にいっぱいいっぱい落ちていた羽根つきの種を、15~20ぐらい拾って帰り、土に植えてみたのだった。芽が出てくるとは全然思っていなかったのに、なんと2つの種から芽が出てきた!わーい!


こちらはしかし、なかなか大きくならないもんで、このままで良いのかしらんと時々心配になったりもするのだけれど。。。ボロちゃん(松ちゃん)がんばれ~!
というわけで、投資金ゼロの我が家の植物メンバーなのであります。