黒海のアフトポルで夏休み(完)

あっという間に楽しい時は過ぎ、3日前にコロナ急増中のソフィアに帰って来た。がーん。
コロナなんて存在しないよ~、あれは政府が民衆をコントロールするためのデマなんだよ~、普通のインフルエンザと変わりないんだよ~、などと訳の分からないことをまことしやかに信じている人が多いんだ、ということを再認識させられるソフィアに帰って来た。がーんがーん。

復路も高速道路トラキアを通って帰って来る予定だったのが、帰る前日に大きな事故があったため、部分的に一時封鎖されることになり、ルートを変更した。ルート変更先は、その名も подбалкански път (ポッド バルカンスキパット)。西はマケドニアとの国境から、東はブルガスまでを一直線で結ぶ約500キロのブルガリア最長の道路である。
高速道路トラキアが開通してからは、このルートでソフィアから黒海まで行く人はかなり減った。高速道路ではない分、自動的にかかる時間が多くなるのだ。が、今回は仕方ない。ブルガスから高速に乗り、そこから1時間弱ほどだったか、ヤンボルというところまで進み、そこから高速を出て北上、ポッド バルカンスキパットに入ることにした。なかなかの長丁場になりそうなため、ブルガスのガソリンスタンドでちょいとトイレ休憩をし、いざ出発。

ガソリンスタンドOMVで給油。コロナ後初めて外でのコーヒーを飲んだ☆

ブルガリアでは、ガソリンスタンドは単に燃料補給だけではなく、カフェやミニショップも併設されているため、トイレ休憩に使われる。まだダンナと知り合う前、もう15年ほど前になるだろうか日本人の女子3人でブルガスからソフィアまで夜行バスに乗った時のこと。バスに乗る前に食べた夕食が災いしたのか、バスに乗った直後に私のお腹はぐるぐる言い始め、絶体絶命的な危機に陥ってしまったことがある。バスが出発した直後なのに、トイレ休憩まではまだほど遠いのに、私はそれまで生きてきた人生の中でも3本の指に入るぐらいの危機的状況に陥ってしまったのだ。
バスは満席。残念なことにまだ乗客は寝ておらず、恥ずかしがり屋の私は運転席までのこのこ行ってトイレに行きたいなどとは言えそうにはなかった。が!!もうそんなことを言っていられる場合ではなくなり、意を決して運転手のおいちゃんに直近のガソリンスタンドで止めてもらうように懇願したのだった。「そんなに急ぐのか」と聞かれ「そんなに急ぐ」と言葉少なに言った私の危機的状況を感じてくれたのか、ありがたくもかなり直近のガソリンスタンドでトイレ休憩を入れてくれた(涙うるうる)。今思い出しても背筋が凍る「ブルガス夜行バス事件」である。

そんな話はどうでも良かった。
さて、久しぶりに通ったポッド バルカンスキパット。時間はかかるが、何とも景色が綺麗な道である。ソフィアに向かって走る際には、右手に雄々しくバルカン山脈が連なり(ブルガリアを横断してセルビアまで続きます)、ひまわり畑やラベンダー畑がここかしこに現れる。高速道路からは遠目に見えたひまわり畑がすぐ目の前に広がっている。ここかしこに羊や牛の群れも見える。素朴な自然が広がっている。これがこの道の最大の魅力なのである。

この道を通ることのもう一つの楽しみは、新鮮な野菜や果物が道端で買えること。日本の道の駅のような大きなスケールではなくて、ほんの小さいスタンドが並ぶだけの素朴なものなのだが、売られている野菜果物はその周辺で採れたてのものなのダ!

スリヴェンという町は桃で有名で、ちょうど桃の季節でもあり、桃をたらふく買ってきた!このスリヴェンの桃は岡山の桃のように美味しく、しかも安い!一番高い桃を買ったが、それでも1キロ3レヴァである。日本円にして180円ぐらいだから本当に嬉しい。
桃、プラム、杏、トマト、洋ナシをどっさり買って(どっさり買っても25レヴァ)、大満足でソフィアへ向かった。

アフトポルからソフィアまでの今回の所要時間はおよそ6時間。ストップオーバーも多かったけれど、やっぱりなかなかの長距離だった。私も運転できればダンナに代わってあげられるのだが、運転の荒いブルガリアでは、根本的にどんくさい私は永遠に運転ができないものと予測され、誠にかたじけない。

アフトポルよ、次の機会までさようなら~(;_;)/~~~

黒海のアフトポルで夏休み(完)」に3件のコメントがあります

  1. >運転の荒いブルガリア

    😆荒らそうですね〜〜〜〜😆😆😆

    え〜〜〜ソフィアにも、
    フェイクニュースだと信じてる人たちが多いとは!
    アメリカの一部の人々だけじゃなかったのですね〜〜〜😩

    いいね: 2人

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