うちのアパートメントの周辺には野良猫が結構いる。
日本では野良猫に餌をやってはいけない、という雰囲気が漂っていると見聞きするが、ブルガリアではそうではない。野良猫ばかりでなく、野良犬(最近は減ってきた)にも優しい。(野良犬のことに関してはまた詳しく。。)
野良ちゃん達にせっせと餌をあげているおばあちゃんや、おばちゃんが沢山いる。おじちゃんも時々だが見たことがある。そしてネコ好きの私も何を隠そうそのおばちゃん達の一人である。
私の友達は現在のところ、小虎・ちゃんこ・琥珀ちゃん・黒さび・チビクロ・ふーちゃんの6人、いや6匹である。一番の仲良しだったキミちゃんは、もう見かけなくなって1か月ぐらいが経ってしまった。キミちゃんはオスのわりにとても大人しく、そして頭の良いネコだった。春になって、きっと恋を探しに行ったのだろうと、おばちゃんは思う様にしている。
私が近所の野良ちゃん達と友達になり始めて、約1年ぐらいが過ぎた。うちは家族3人とも大のネコ好きであるのだが、ダンナが猫アレルギー持ちのため、家で飼うことが出来ない。
ということで、野良ちゃんと仲良くなりたいと私は知らず知らずのうちに念じていたのであろう。去年の春ごろ、初めてキミちゃんと出会ったのである!キミちゃんは出会った当初、多分まだ1歳にはなっていなかったと思われる。子猫とは言えないが、大人とも思えないぐらいの大きさだった。初めはビクビクしていたが、何度か見るうちに顔なじみになってきた。初めてカリカリの餌をあげた時、まあ食べるわ食べるわ。よほどお腹が空いていたと見える。
これがきっかけとなって、定期的にキミちゃんに会うようになった。ちなみにキミちゃんと命名したのは息子で、その名前の由来は定かではない。


出会って2か月ぐらい経った頃のキミちゃん。
餌を食べた後は、猫じゃらしで遊ぶのも大好きだった!
突然キミちゃんを見かけなくなってしばらくは落ち込んでいたのだが、春は恋の季節だから、キミちゃんはきっと旅に出て、そしてそのうちまた帰って来てくれると信じている。
キミちゃんの次に友達になったのはチビクロで、今はもう決してチビとは言えないデカクロになってしまった。この子はカリカリは殆ど食べない、魚も嫌、肉じゃなきゃいや~んというタイプ。「何でも食べなアカンねんで」と常々言い聞かせてきたが、未だに魚は一切食べない。カリカリは嫌々食べる、という贅沢ネコである。
その次に友達になったのが、チビだった。チビと名付けたのは、まだ生後2~3ヵ月ぐらいの子猫だったからである。何とも単純な思考回路なのだが。チビは出会った当初目やにがひどく、近所の獣医さんに相談に行ったら薬をタダでくれて、それを何とか餌に混ぜて食べさせた。まだ私のことを警戒していたので、うまく薬を与えられるか心配だったが、空腹には勝てない。いとも簡単にちゃんと薬をその後3日間ぐらい続けて、綺麗なお目目になった。


出会った頃のチビ。目やにがひどかった!
チビの母ネコや兄妹ネコがいる(どうも近所の一軒家の庭に住み着いているらしい)のは知っていたが、何故チビだけがこの小ささで独り立ちをしなくてはならなかったのかは未だに疑問。。。
この頃はまだ夏だったので良かったが、冬のブルガリアをこの子猫(まあ冬になる頃にはそれなりに大きくはなるが)がどうやって乗り切れるか、この心配が頭から離れなかった。と同時に、誰か冬になるまでにこのチビを引きとってくれる人を探すべく、知り合いに尋ねるようになった結果、一人の友人がなんと引きとってくれることになったのだった!
という訳でめでたくチビは家猫になることが出来、今ではすっかりお嬢さんネコになっている!めでたし、めでたし。


すっかり綺麗になったチビ!幸せなネコちゃんになりました!
このようにチビがもらわれて行き、キミちゃんが旅に出た今、一番の仲良しはちゃんこであるのだが、ちゃんこはどこかで出産をしているはずの今日この頃。ちゃんこには避妊手術をさせてあげたいと考えていたのだが、まだ極寒だった2月のある日。とある情景を私は目の当たりにしてしまい、避妊手術すでに時遅しという状況が発生した。こんな極寒では、まさかまだ大丈夫だろうと思っていたのが甘かった。父ネコが誰かおばちゃんは知ってるよ、ちゃんこ。
いずれ子猫達に会えるようになったら、引き取ってくれそうな知り合いをそのうち探していこうと思っている。